お正月が近づいてくると

いつも思い出す昔ばなしがあります。

それはかさこ地蔵。


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昔々、年の瀬がせまっても、お餅ひとつ買えない貧しい老夫婦がおりました。

なんとかお正月を迎えようと

手作りの笠を売りに町まで出かけたおじいさん。
 
ところがひとつも売れず、がっかりして家に帰る途中、

吹雪の中、道ばたに寒そうにして1列に並んでいるお地蔵さんを見かけて

たいそう気の毒に思い、

売りものの笠をかぶせてあげたところ、

一人分だけ足りません。

おじいさんは頭に巻いていた手ぬぐいを取って

最後のお地蔵さんにかぶせてあげて、自分は手ぶらで家に帰りました。

おじいさんの帰りを待っていたおばあさんは

笠が売れないためにお餅が買えなかったことよりも

おじいさんの優しい行いを喜んで2人寝床につきました。


深夜、何かの物音が聞こえて目を覚ましたおじいさんとおばあさん。

そっと覗いてみると、笠をかぶったお地蔵さんが1列に並んで

餅や米俵や野菜、魚、そして小判などが積まれたソリを引っ張ってきて

家の前に置いて行くではありませんか。


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その贈り物のおかげでその老夫婦は

無事新年をお迎えできたという話です。

なんと心温まるお話でしょう。

おじいさんの優しい行いも素晴らしいのですが

手ぶらで帰ったおじいさんを責めないで

善い行いをしましたねと、おじいさんを褒めた

心の広いおばあさんもたいしたものだと思います。

私だったら、『ちょっとぉ〜!!明日からどうすんのよぉ!!』なんて

言ってしまったかも.....。

いやいや、今年からおばあさんを見習って

心優しい女性になろっと........



上の画像のお地蔵さんは紙粘土で作りました。

ソリに乗っている米俵や野菜なども粘土で出来ています。

ちなみに雪は、水を入れると簡単に出来るという

ディスプレイ用の人工雪で作りました。

本物らしく見えるでしょ?

こんな優れもの、どなたが開発したのでしょうね。


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さて、日本の伝統的なお正月料理と言えば、お雑煮。

地方や家庭によって種類も様々だそうです。

今日は我が家のお雑煮をご紹介します。

 

東京で生まれ育った江戸っ子の私のお雑煮は

もちろん、東京風のお雑煮。

鰹だしに醤油で味付けしたつゆに鶏肉を入れ、さっとゆでたほうれん草と鳴戸巻きを添えます。

そこに焼いた角餅を入れたら出来上がり。 

祖母〜母〜私へと伝えられたとってもシンプルなお雑煮です。
 

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そして、もう一種類は卵雑煮。

これは私が高校生の時に、学校の最寄り駅の並びにある甘味処で

友達とよく食べていたお雑煮です。

通学時の飲食店への出入りは、即停学という

校則の厳しい私立の高校だったので、

飲食中に先生方が甘味処の脇の歩道を通るたびに、

さっとテーブルの下に頭を隠しながら食べていました。
 

昆布だしのすまし汁に、

鶏肉と白菜やニンジン、しいたけ、タケノコ、絹さやなどの色とりどりの野菜を入れて

味を整えたら丸い餅を加え、 

最後に溶き卵を流し込み三つ葉を添えたお雑煮です。


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我が家では東京風のお雑煮が飽きると

この卵雑煮が登場します。




 古い民家で囲炉裏を囲んでお雑煮を頂くというのが私の夢。

そんな私の夢をお人形が叶えてくれたのがこの写真です。

ドールハウスに凝っていた数年前に

お人形のサイズに合せて

正規のドールハウスよりも大きめの古民家風の居間を作りました。

たまには都会の喧騒を忘れて、

こんな生活してみたいです。


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