梅雨明けから数日後、盛夏の鎌倉散歩に出かけました。

お出かけの途中での寄り道は何度かありましたが

鎌倉をメインとした散策は実に数十年ぶり......

その間、いつしか自宅の最寄り駅よりJR直通が走るようになり

2時間弱の移動も乗り換えなしのまま座っていける快適な旅が

出来るようになりました。


まずは駅前の小町通りを通って鶴岡八幡宮へ。


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大鳥居をくぐって社務所で御朱印を頂いていると

どこからか聴こえてくるきらびやかな雅楽の音色に

思わず振り返ってみると

巫女さんを先頭に、花嫁、花婿さんとそのご親族ご一行が

列をなして舞殿へと向かわれていらっしゃいました。

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本宮への石段の手前に建つ入母屋造りの舞殿は

その昔、舞の名手であった静御前が義経を想い舞ったと言われている

若宮廻廊の跡地に建てられたもので

今日ではいろいろな儀式や行事に使われています。


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雅楽の調べが響き渡る中
 
情緒あるれる古都・鎌倉の由緒ある神社を舞台にした

思いがけない結婚式の遭遇に

私まで幸せのお裾分けをいただいたようでした。


八幡宮の入り口近くの源平池には太鼓橋が架けられていて

その昔は朱塗りの板橋だったそうですが

関東大震災で全壊したため

昭和2年に今の石造りの橋に架け替えられました。

昭和時代には自由に通行できていましたが

現在は柵で閉鎖されています。

その昔、私もこの橋を母と渡りました。

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大きな緑の葉っぱのあちこちから顔を出して咲いている

源平池の白やピンクの蓮の花がとても涼し気で

一瞬ですが厳しい暑さも忘れさせるほどです。

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その昔、頼朝や北条政子が通ったであろう小径に佇み

800年の長い時の流れに思いを馳せます。
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 八幡宮を後にして、次は江ノ島電鉄、通称江ノ電へ。

ある時は民家の庭先すれすれに、またある時は

湘南の海沿いを平均時速22kmののんびりとした速度で走ります。



一口に江ノ電と言っても、いろいろな車両があります。

昔ながらのレトロな20形の車体。

昭和の時代にタイムスリップしたような気になります。
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こちらの車両は昭和30年代前半と昭和43年に登場。(300形)

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こちらの車両は昭和54年に登場しました。値強い人気を誇っています。(1000形)

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開通95周年を記念して造られたこのロイヤルブルーの車体(10形)は

オリエンタル急行を彷彿させます。

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江ノ電長谷寺駅を下車して徒歩5分

長谷寺へ到着しました。

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奈良時代の736年に開かれた由緒ある古い寺で

境内は山の斜面に広がっていて

観音堂に安置されている長谷観音は高さ9.18mと

木造の仏像としては日本最大級を誇っているそうです。

観音堂の薄暗い奥に安置されている金色に輝く巨大な観音様を見上げると

圧倒されるような迫力と存在感でした。

境内にはいろいろな花木が咲き溢れ

赤とんぼにも出会えました。

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経蔵の脇に広がる竹林の奥には急な石段が続きます。

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高台に続くその石段を上っていくと

眼下には鎌倉の街並や由比ケ浜、そして相模湾が広がっていました。

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境内にはさまざまなお地蔵さんがいて

その愛らしさに思わず笑みがこぼれます。


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弁天窟への入り口の赤い鳥居の奥に

暗くひんやりとした洞窟が広がっています。

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洞窟内の岩壁には弁財天とその眷属である十六童子が刻まれています。

静寂な洞窟の闇の中で

ろうそくの灯りにほのかに照らし出された弁財天のお姿は

とても神秘的でした。

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弘法大師が参籠したと言われている洞窟内の天井は低く

頭上注意の看板を横目に

腰を低くしてかなり慎重に進んで行きましたが

ふと、おそるおそる背筋を伸ばしてみたら

小柄な私の身長では直接天井に届くことはありませんでした。

今まで小柄で損したことはあっても得したことはありません。

窮屈そうに前傾姿勢で進む他の観光客を尻目に

優越感に浸りながら闊歩しました。

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洞窟の奥には小さな弁財天が多数置かれていて

1体300円でその弁財天に名前と祈り事を書いて奉納できます。

弁財天と言えば音楽を司る神様とも言われています。

秋のピアノ演奏会の成功の祈願を書いて

洞窟内の壁に納めました。

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この弁財窟をお参りした後、不思議な出来事がありました。

家を出る時にハンカチを忘れてしまったために

売店でハンカチを買って汗を拭き拭き、ずっと手にしていろいろ見て回っていたのですが

洞窟を出て手元を見ると、持っていたはずのハンカチが見当たらないのです。

ポケットの中もカバンの中を探してもどこにもなかったので

てっきり洞窟内に落としたと思って探しに行こうと

洞窟に向かって歩き出したら

頭の上にふわっとした感触が.....

なんとハンカチが降ってきたのです。

頭上を見上げてみても、木の枝がある場所ではなく

ただの青空が広がっているばかりで

どうしてハンカチが降ってきたのか未だに謎です。

再度ハンカチを買い直さなくてもいいようにと

弁天さんが気を効かしてくれたのかななどと思っていましたが

2つ目の不思議はその後また起こりました。

江ノ電から降りて由比ケ浜海岸に向かった私は、

持っている筈の手首に吊るしてあったデジカメがないのに

血の気が引きました。

車内で車窓を撮ったりしていたので

電車の中までは確かに持っていました。

降りる時に落としてしまったのか.....

とりあえず駅に戻ろうと、日傘をさそうとした瞬間

傘の骨の先端に紐がひっかかった状態のデジカメを発見。

こんな場所にデジカメの紐が引っかかること自体難しいことで

デジカメを引っ掛けたまま傘を持ち歩いていることに

気がつかなかったのも不思議です。

さきほどのハンカチの件といい、今度のデジカメの件といい

不思議なことが立て続けに2度起こった翌日

地元の夏祭りで引いたくじ引きでなんとお米が当たりました。

今までそういう当選ものには、とんとご縁の無かったのに....

後日、この弁天窟は

長谷寺のパワースポットだということを知りました。

パワースポットでご利益を授かったのかも......



長谷寺からさらに北へ4分ほど歩くと

鎌倉のシンボルとも言われる鎌倉大仏を本尊とする

高徳院があります。

高さ13.35m(台座含む)、重さは121tもあります。

建物の中に安置されている仏像と違い

自然の中で悠々と鎮座する姿はどことなく庶民的で

親しみやすさを持っています。

よく見ると大仏様の頬に金色の塗料がついています。

かつて鎌倉大仏は金色に塗られていたとのことです。

胎内拝観をしてみたかったのですが

中から汗だくになって出て来た観光客を見て中に入るのを断念。

中は狭くてサウナ状態だったそうです。


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右下の写真は大仏様をまねっこしている子供時代のrikarinnです。

大仏様は今も昔も変わってませんね。

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昔の写真と見比べながら

ちょっとノスタルジーに浸ってみました。



さて、鎌倉と言えば○○○○○

そのお話はのちほど........

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