ひよっこのメインポスターを、リカちゃんでオマージュしてみました。

この画像は、今までずっと田舎暮らしをしていた少女が

卵の殻を破って東京という未知の世界に一歩踏み出す瞬間を

表現しているそうです。

主人公のみね子が着ている黄色いブラウスは

卵の殻の中から顔をのぞかせているひよこのイメージなんですね。

白く無造作に破かれた画用紙を卵の殻にみたて

中からみね子ひよこが顔を出す.......


とっても素敵な演出ですね。



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奥茨城で育った高校3年のみね子は

妹や弟の面倒をみながら

出稼ぎで東京へ行っている父親の代わりに

畑仕事をして母親や祖父を手伝っています。

生まれ育った奥茨城が大好きで

いつまでもこの土地で暮らしていきたいと願っています。



「わがった。わがったがら。
    
お母ちゃんに言いたくないんでしょう?

お姉ちゃん直してやっから。

な? ちょっと待ってな。」



東京に出稼ぎに行っているおとうさんに買ってもらった

運動靴を破いてしまった進を慰めようと

修理をかってでたみね子。


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「ここをな、こうして......。あれ?

ちょっと引っ張ってみるか。

ん.....? ダメだ..... あっ!」


ところが、不器用なみね子は

力まかせに糸を引っ張って、さらに破いてしまうのです。


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おねえちゃんにまかせとけ!って、意気込んで修理にとりかかっていたのに

余計に壊してしまった時の、みね子のすまなそうな顔

あ〜あ、おねえちゃん、やっちまったな..っていう

妹、ちよ子の笑いをこらえている顔

弟、進の絶望的な顔のそれぞれの表情がとってもおかしくて

このシーン、何度見ても笑えます。


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秋......みね子が心待ちにしている稲刈りの季節がやって来ました。



お父さん、お元気でお過ごしでしょうか?

私は高校生活最後の夏を迎えています。

たいして勉強もできねぇし、本当なら

そんな余裕なんてないのに

高校に行かせていただいて、みね子は

本当に、本当に、心から

感謝しています。


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お父さん、東京の空は

こっちほど広くねぇと聞きました。

本当ですか?

お仕事、大変ではないうですか?

どうかお体だけは、気をつけてください。

稲刈り、楽しみに待っています。


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お父さん、東京はどんなところですか?

私は少し、東京が嫌いです......

私の好きな人は、みんな東京へ行ってしまう......。

何でみんな、ずっと奥茨城にいては

いけないのでしょうか?



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高校生活も残り少なくなり、

今まで仲良くしていた幼なじみと離ればなれになってしまう淋しさを

みね子は日に日に感じていたんですね。


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そんな中、東京の日本橋の米問屋に就職の決まった

りんご農家の三男坊の三男が

奥茨城村で独自に聖火リレーをやろうと提案します。

この村にいたんだってっていうことを

何かの形として残したいためです。

言い出しっぺの三男に同調したみね子と時子は

最初バカにしていた周りの大人達を説得して

奥茨城での聖火リレー大会の開催に
なんとかこぎつけることができました。


ところがそのリレー大会の準備中に

東京へ出稼ぎに出ていたお父さんの行方が

突然わからなくなり

みね子に嘘をついて

東京へお父さんを探しに行っ
たおかあさん

何の手がかりもつかめないまま、奥茨城へ戻ってきました。


不安をかかえながえらの聖火リレー。

それでもみね子は走ります。


お父さん......

みね子は走っています。

お父さんのこと......お父ちゃんのこと、

考えながら走ってます。

気持ちは届きますか?

お父ちゃん.....

みね子は、ここにいます。



今回の「お人形でやってみたシリーズ」では

ほとんどの写真で背景との合成はしていません。

この微妙なバランスでポーズをつけて走っている写真も、

目立たないように工夫して

お人形を長い棒で支えて撮りました。


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三男、時子、みね子....と

三人がそれぞれの想いを込めて繋いだトーチが奥茨城を駆け抜け

いよいよ点火台へと聖火が灯されます。



こちらの聖火台、一番苦労したところは

お花紙でつくった花飾りの部分です。

運動会の飾りなどで昔よく作った紅白の花飾り。

大きな紙で作る分ならとても簡単なのですが

ミニチュアサイズで作ると

花が小さいので紙の厚みが出てしまい

花びらがなかなか上手く開いてくれません。

開いてる途中で何度も失敗しながらようやく数をこなせましたが

実際はこの倍の数くらい失敗しています。






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東京にいるお父ちゃん、見てますか?

みね子は元気です。

お仕事頑張ってください。

お正月には帰ってきてください。待ってます。

お父ちゃんに、自分の元気な姿を見てもらおうと

頑張って走ってます。



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この点火のシーンの構図がとっても素敵だったので

ドラマと全く同じようなアングルで撮ってみました。

でもこのシーン、お人形でやってみると

簡単そうでとても難しいのです。

少しでも角度が違ってしまうと、聖火台とのバランスが崩れて

不自然な構図になってしまったり

みね子の顔が下から見えてしまったりします。

このシーンでは、聖火台への点火を強調したいので

登場人物の顔が見えないところがいいのです。

主人が聖火台、私が片手でお人形を持ちながらシャッターを切って

2時間くらいかけてようやく気に入った写真が撮れました。


ただぼ〜っとドラマを見ていると

つい見逃してしまうような何の変哲もないシーンでも

こうやって真似させていただくと

撮影スタッフのご苦労や工夫やこだわりが

とってもよくわかって勉強になります。

やっぱりプロって凄いです。

そして、ドラマを見ていて感心したことは

トーチが時子からみね子に手渡されてしばらくたつと

沿道から聞こえてきた観衆の声がフェードアウトされ

いっさい聞こえなくなりました。

その代わりに、みね子が父親と過ごした稲刈りの楽しかった思い出のシーンや

父親が失踪してからのお母さんの決意のシーンが再現されて

父親への溢れんばかりの想いを胸に

ひたむきに走るみね子の心情が見事に表現されていました。





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みね子のお父さん

お元気ですか?

みね子はお父さんの代わりに故郷を離れ、

あんなに嫌がっていた東京へ

働きに出ることになりました。

妹のちよ子は姉の代わりに

弟の面倒を見ながら

おかあちゃんやおじいちゃんの手伝いをしています。

みね子のお父さん

どうか早く帰って来て

みんなを安心させてください。


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余談ですが、この聖火リレーは

実際にあった話だそうで

地元の小学生、中学生、青年の中から15名の男子がランナーに選ばれ

8つの集落からなりたっていた当時の里美村北部の里川入り口から

南部の日立市界までの県道を16ポイントに分けて聖火リレーが行われたそうです。

こうして「ひよっこ」に時々登場する歴史的背景を

上手に組み合わせたドラマの脚本作りにも

脚本家のセンスが光っていて

「ひよっこ」に親しみを感じるひとつの要因になっているのかも知れません。

そして頼りにしていた父親の失踪という重い現実を背負った女の子の

とかく暗くなりがちな話を

三男の母親のきよや時子の母親の君子などの脇役陣の天然ぶりを笑いに変えることによって

つとめて明るくみせることで

見ているこちら側も救われています。


次回の【お人形でひよっこをやってみた】では

旅立ち編を予定しています。

(いつ仕上がるか、よぐわがんないけんど......)